ちと古いが、
呉智英の吉本隆明批判『吉本隆明という共同幻想』(2012、筑摩書房)
のp.36に次のようにある。
「・・・前節で見たように、吉本隆明の難解な文章は、むしろ誤読を誘っているようでさえある。吉本は暗号文章でも書いているつもりなのだろうか。同じ解読コードを共有する者を限って読ませようとしているのだろうか。わたしのこの“邪推”は結構当たっているかもしれないのだが・・・(以下略)」
この本に「暗号文書説」が出てくるのはこの1か所だけなのだが、
当方は30年かけてこの「解読コード」を見つけることができ、それが何故か(旧)ブログを始めたきっかけになったわけです。
当方の理解する限りでは、吉本の著作活動とは、手紙を瓶に入れて海に流すように、「解読コード」を発見してくれる「誰か」に宛てて書き続けたものだったと思う。